あわただしく、忙しい毎日だからこそ。誰のものでもない自分だけの時間を持てたらいい。それを大好きなサウナで過ごすことができたら、なおいい。「ああ、なんだかシアワセ♡」なんて、心のつかえなども取れてしまう、秘密のユートピアへいざ行かん。
オンとオフを潔く切り替えたい大人へ
太平洋を臨んで弧を描く、宮崎県の青島海岸。水平線を眺む人、砂遊びではしゃぐ子ども、日が沈むまで波と戯れるサーファー。ここには、誰もが心地よくなれる居場所がある。そしてこの土地には、海で過ごす時間を豊かにする「AOSHIMA BEACH PARK」、コワーキングとキャンピングカーのレンタルを叶える「TRIP BASE AOSHIMA」など、日常と非日常を行き来できる、旅人のためのポイントが点在する。
そんなオンとオフを切り替えられる場所として、新たに青島に誕生したのがここ、「AOSHIMA SAUNA CLUB」だ。現在は紹介制のクローズドな空間であるため、多くのサウナトラベラーが「いつかそこに行きたい!」と切望していると聞く。知られざる秘密基地の実態を、今回は余すことなくお伝えしよう。
サウナーによるサウナーのための「SAUNA YARD」
一歩踏み入れると、一目でここがサウナを愛する者の理想郷であることがわかる。まず目に飛び込むのは、地面と高低差をつけたウッドデッキに鎮座する木製バレルサウナ。まだまだ日本では珍しい丸いフォルムが愛らしい。と思いきや、4〜6名は十分に入れる大きさで堂々とした存在感だ。
バレルサウナの前には水温調節なシャワー、そして横には160cmもの深さの水風呂が配置されている。バスタブの縁がウッドデッキとフラットになるように埋め込まれているため、足を高く上げて入る必要がないのはもちろん、「じゃぶんとダイブできますよ!」なんて聞いたもんだから、そりゃもう胸の高鳴りは誰にも止められない。
さらにサウナーの琴線をかき鳴らすのは、アウトドアならではの開放感ある外気浴スペースだ。ナチュラルな質感が気持ち良いウッドデッキで寝そべるのもいいし、コールマンのインフィニティチェアに身を預けるのも良さそう。ファイヤーピットを囲む焚き火スペースでは、地面にサラサラとした砂が敷かれていて、火を眺めながら素足で過ごすのも気持ちよさそうだ。敷地一帯に施されたワイルドな植栽は、非日常的な風情を醸している。
この「AOSHIMA SAUNA CLUB」を仕掛けるのは、サウナ界の新星「ONE SAUNA」だ。チーム全員がサウナ愛に溢れ、「自分たちが本当に入りたいサウナとは? もっと身近でサウナを感じるためには?」という探究心から、ここを誕生させたという。「ONE SAUNA」のフラッグシップとしての役割も果たしているそうだ。そして、彼らと共に「SAUNA YARD」のイメージを具現化させたのは、植栽設計で空間提案をする「Yard Works」。庭づくりのプロの手によって、四季の移ろいが自然と醸し出される、オンリーワンの風合いが出来上がった。
サウナから外気浴までを堪能するためのレイアウト。温冷交代浴の恩恵を無駄なく得るための動線。木、空、水、風、火、豊かな自然を全身で受け止めるためのフル設備。完璧な構図と絶妙な抜け感がマッチした、まさにサウナーによって考案された、サウナーのための「SAUNA YARD」なのだ。
パーソナルサウナという幸せな選択
サウナルーティンの動線がイメージできたところで、いざバレルサウナの中へ。天井の丸みによって圧迫感は全くなく、ベンチにゆったりと腰掛ける余裕がある。ONE SAUNAオリジナルのガスストーブはパワフルに熱を生み、ロウリュすると室内にたっぷりと蒸気が漂い始めた。密閉された室内では熱や湿気が逃げることもないので、体が温まる速度もかなり早い。
みやざきスギを100%使用し、釘を一本も使わずに組み立てられているというバレルサウナでは、混じりっけのない木の温もりと芳醇な香りに包まれていく。アロマウォーターを滴らした水でロウリュすると、ナチュラルな香り同士が融合して、森林浴をしているような気分になった。
誰からのおとがめもないパーソナルサウナだからこそ、ロウリュだってし放題。どんな姿勢だって、どんな顔をしていたって、全然気にならない。自分のペースで極限まで熱さをこらえられるのも嬉しい限りだ。水風呂にダイブすると期待どうり、いやそれ以上に、温冷差による清涼感を味わうことができた。
仕上げはメインディッシュの外気浴へ。「SAUNA YARD」では、この時間が1番の贅沢だ。空っぽになった心で青島の澄んだ空を見上げる。パチパチとなる焚き火の音に耳を傾ける。いつしか胸のつかえは取り除かれ、気づけば心がパカーンと開かれている。人に見せたら恥ずかしいくらい恍惚の表情をしているかもしれないが、パーソナルサウナだからそのあたりだって気兼ねなし!
人を繋ぎ、日々を潤す場所
気の置けない仲間や恋人、家族と心地よい時間をシェアするのもいい。素の心で幸福な時間を共有しあえば、互いの距離はもっと縮まるかもしれない。極端な話、商談だって仲直りだって、ここに来れば丸く収まってしまう気もする。
アフターサーフやアフターゴルフで、ふらりと寄るのも良さそうだ。「SAUNA YARD」も一つのソトアソビ。自然をフィールドに遊ぶ大人たちにとって、山の恵みから産まれたバレルサウナはとかく相性が良いはずだから。アウトドアライフに新たなエッセンスが加わって、より人生は豊かに膨らんでいくに違いない。
サウナを介して繋がるコミュニティと、広がるライフスタイル。「AOSHIMA SAUNA CLUB」は、そんな意義を持ち合わせた場なのかもしれない。2022年春には、旅と暮らし、遊びと仕事がボーダレスになる複合ヴィレッジ「AOSHIMA BEACH VILLAGE」が誕生する青島。そこにもこの「SAUNA YARD」が取り込まれるという。サウナトラベラーたちのメッカになることは必至だ。
AOSHIMA SAUNA CLUB
住所/宮崎県宮崎市加江田4992-1
HP/https://onesauna.jp/
- サウナタイプ
- メーカー:ONE SAUNA
- パーソナルサウナ(バレルサウナ)
- サウナストーブ
- メーカー:ONE SAUNA オリジナルガスヒーター
- ロウリュ:あり(セルフロウリュ)
- 水風呂
- 温度:(夏場)約15° (冬場)約5°
- タイプ:水掛け流し
- 外気浴
- 整えチェア:あり
- ファイヤースペース:あり