飲食業のプロが挑む、全身で霧島の魅力を体感できる空間「sumu sauna」

鹿児島県霧島市。
霧島連山のふもとに広がる温泉郷があることでも有名なこの土地に、完全貸切の個室サウナ「sumu sauna」が2023年3月にグランドオープンする。

このサウナを企画、運営するのは「株式会社fridays」。
東京と鹿児島で飲食店を展開するfridaysが、異業種ともいえるサウナ事業を始めたきっかけと、霧島ならではの魅力を最大限に活かしたというサウナについて、代表取締役社長 米沢 弘志（よねざわ ひろし）さんにお話をうかがった。 

飲食のプロが手がけるサウナの魅力とは

― 飲食の事業を展開していらっしゃる中で、サウナを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

僕は鹿児島の出身なのですが、地元の先輩が古民家を改装した炉端焼きの飲食店をオープンするということで、一緒にこの土地を見にきた時に、広く空いていたスペースがあったんです。

もともと小さい頃から温泉が身近にあったことや、東京に出てからサウナが好きになったこともあって、この場所にサウナをオープンしたらどうかと提案したのがきっかけです。

サウナ単体というより、隣にある「炭焼き炉端きりぜん」があってこそ始まった事業なので、きりぜん特製のサウナ飯を提供したり、「食」を軸に多様なコンテンツをかけ合わせて、さまざまな人たちが楽しめる空間づくりをしていきたいと考えています。

炭焼き炉端きりぜんHPは こちら

― 「sumu sauna」の名前の由来やコンセプトについて教えてください。

霧島の「霧」という言葉は、フィンランド語で「sumu」。
文字におこした時の印象と、スッと入ってくる響きの良さもあり「sumu sauna」に決めました。

お客様に感じてもらいたいのは「リラックスして自由に過ごす」ということ。
サウナに薪ストーブを設置しているので、ご自身で薪をくべたり、セルフロウリュしたり、適量のお酒を飲みながらゆっくり過ごしたり。

sumu saunaは2時間半の完全貸切制で、お客様自身の好みに合わせて気の合う仲間と自由にご利用いただけます。

― サウナを導入する際にこだわった点を教えてください。

サウナについて色々と調べていた時にONE SAUNAというサウナブランドを知りました。鹿児島のとなりの宮崎の会社が手がけているということで、すぐに足を運んで見せてもらったら世界観がすごく好きで。

同じ九州で、宮崎県産のスギを使用している点にも非常に共感して、サウナを中心とした空間作りを手がける「SAUNA YARD」にサウナ周りの設計も含めてお願いしました。

空間内に更衣室から焚き火をしながら外気浴ができるエリアまで用意しているので、サウナをフルラインナップで楽しんでいただけます。サウナエリアから目の前の川に降りられる階段も設置しているので、自然の中でサウナを楽しめる空間に仕上がっています。

YardWorks × Libertyship プロデュース「SAUNA YARD」に関する記事はこちら

地産地消のサウナで霧島を楽しみつくす

― この土地ならではのサウナを楽しめるとうかがいました。

大自然に囲まれたアウトドアサウナなので、きれいな空気の中で川のせせらぎを聴きながらの外気浴は格別です。
夜は周りに明かりがないこともあって、満天の星と薪火のゆらぎを見ながらのサウナは昼間とはまたちがった魅力があります。

水風呂は地下40mから霧島の天然水を引いています。
ロウリュウォーターにもこだわって、この土地に自生しているけせんの木の葉っぱをお湯で煮出したものをご用意しています。

けせんは、香辛料シナモンの原料となるニッケイ属の樹木で、さわやかな香りが特徴です。防腐剤代わりとして鹿児島の郷土菓子にも使われているので、地元ではなじみのある植物です。sumu saunaオリジナルのけせんのヴィヒタとあわせて、この土地ならではの香りをサウナ室内でお楽しみください。

地元の人からも愛されるサウナを目指して

― 「sumu sauna」はどんな方に来てもらいたいですか？

鹿児島空港から片道15分という立地なので、県外から来られる方は事前予約をいただければ送迎サービスをご用意しています。

貸切だけではなく、ビジターの日を設けるなどお近くにお住まいの方にも気軽にご利用いただけるようなプランも検討しています。
地元の方々からも愛されるようなサウナ施設になっていくといいなと思っています。

「地元ならではの特性」を活かしながら、専門である「食」という分野をかけ合わせたサウナの可能性は無限大だ。

都会の喧騒から離れて、ルールにしばられ過ぎず、自由にサウナを楽しみたい人にとって”一浴”の価値ありの施設であることはまちがいない。