まだうっすらと雪が残る、3月上旬の群馬県みなかみ町。
豊かな自然が織りなす風景に囲まれた、屋外サウナ付きの宿泊施設があると聞き、ここ「さなざわ㞢テラス(さなざわのテラス)」へとやってきた。
みなかみ町は、首都圏からほど近いスキー場や温泉地があることでも知られているが、さなざわ㞢テラスは棚田に囲まれた、いわば秘境ともいえる場所に位置している。
さなざわ㞢テラスを運営するのは株式会社 VILLAGE INC(以下、ヴィレッジインク)。
ヴィレッジチームリーダー、大木 陽平(おおき ようへい)さんに、この場所ならではの魅力について話を聞いた。
ーまずは、さなざわ㞢テラスについて教えてください。
さなざわ㞢テラスは群馬県みなかみ町にある宿泊施設です。
おひとりさまからご家族まで宿泊できる客室と、一棟貸切プランもあるので、企業研修やスポーツ合宿など団体の宿泊もご利用いただけます。
日帰り入浴可能な温泉やサウナ、カフェ併設のコワーキングスペースもご用意しています。
町の人とのつながりからうまれたコミュニティスペース
ーどのようなきっかけでさなざわ㞢テラスを開業したのでしょうか。
ヴィレッジインクは、さなざわ㞢テラス開業前の2020年11月、みなかみ町で「DOAI VILLAGE」というグランピング施設の運営を始めました。
「土合朝市」を代表とする地域のイベントを通して、事業者のみなさんとつながりができていく中で、町営の温泉施設をご紹介いただいたことが開業のきっかけです。
その施設には「美人の湯」と呼ばれる泉質のいい温泉があったので、そこはほとんど手を加えず、人が交流できるカフェを併設するなど少しリノベーションをして、2021年10月にワーケーション施設としてグランドオープンしました。
施設名の由来はここが「真沢(さなざわ)」という集落であること、そして真沢の景色が一望できるテラスがあることから「さなざわ㞢テラス」に決まりました。
サウナは開業後しばらくしてから設置したのですが、「棚田を一望しながら外気浴ができるサウナ」としてSNSで広がって、さなざわ㞢テラスの認知度が一気に上がりました。
ー棚田を見ながらのサウナは他ではなかなか体験できないですよね。
棚田と一言で言っても、四季折々の景色が見れるので何度来ていただいても楽しめます。条件がそろえば、天の川まで見れるほど空気がきれいなので、夜のサウナもおすすめです。
ーサウナの運営にあたって、寒冷地ならではの苦労や、注意していることなどありますか?
降雪地域の屋外に設置しているので、サウナの木材を守るという点を気をつけています。
あとはサウナの薪ストーブに火をつける時、温度が低すぎて火がすぐ消えてしまうことがありますが、着火すればサウナは約100度くらいまで上がります。
水風呂も外にあるので、水が凍ってしまわないよう、ホースをつないで都度水を貯めています。
大変な点もありますが、寒冷地の屋外サウナだからこそ、ここでしか味わえないサウナと水風呂や外気との温度差を体験していただきたいです。
みなかみ町とともにおもしろいことを
―さなざわ㞢テラスのサウナにはどんな特徴があるのでしょうか。
ストーブで使っている薪はすべて地元のものを使用しています。
みなかみ町は谷川岳・三国山の麓、利根川の源流域で「関東の水がめ」と言われるほど水がきれいな場所ということもあり、水風呂の水もまろやかです。
―最後に、さなざわ㞢テラスの今後について教えてください。
自分自身がこの町の自然や人に惹かれて移住した経験もありますし、町のみなさんがとても協力的で、いろいろ関わってやらせてもらっているので、そういったところをこれからもどんどん発信していきたいです。
便利なモノや情報が溢れる現代で、「何もない」ことに恐怖を感じる人も少なくないだろう。
あらゆるコミュニケーションツールから離れて、大自然の静けさの中で、ひとは本当に必要なものに気づくのかもしれない。
そんなきっかけをくれる場所がここにはあった。
さなざわ㞢テラス
住所/〒379-1313 群馬県利根郡みなかみ町月夜野2537−2
営業/宿泊の予約等詳細は以下HPをご確認ください。
料金/日帰りサウナ(おとな2時間)(おとな3時間)
2名様まで 6,000円 8,000円
3名様以上 2,500円/人 3,000円/人
7名様以上 1,500円/人 1,500円/人
宿泊者のサウナ貸切利用(12時〜20時)
一棟貸しプラン(オプション) 30,000円
客室宿泊者(2時間貸切) 6,000円/部屋
HP/ こちら
- サウナタイプ
-
屋外タイプ、貸切サウナ
- サウナストーブ
- メーカー/METOS 薪ストーブ
- ロウリュ/あり(セルフロウリュ)
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- 水風呂あり
- 外気浴
- 整えチェア/あり